キイジョウロウホトトギス

大学のセミナーでご縁が出来た方からお誘いをうけ、紀伊半島へ。目的はキイジョウロウホトトギス。開花期は2週間ほどと短いそうだが、ちょうど見ごろで、その華やかさと上品さに魅せられた。
水が滴る壁面に釣り下がるように生育する。訪問した地域は昔ながらの狭い道路が多かったが、その道路沿いの壁面に生育していた。道路の付け替えや拡張工事によって、本種の生息地が急速に減り、絶滅危惧種となっている。種の保存法あるいは天然記念物の指定を求めて長年調査されている先生がいらっしゃるが、地元では指定することで道路工事に支障が出ることが懸念されているという。高速道路も鉄道も通っていないこの地域では、道路の整備は切望されている事業だろう。どうバランスを取っていけるのだろうか。