薬師岳・北ノ俣岳

かねてから一度行かなくてはと思っていた薬師岳北ノ俣岳に行ってきた。稜線まで出ると、たおやかな山容が広がり一面が湿地草原になっている。

混んでいる山小屋を避けテント泊にしたものの、テント場も30-40のテントが張られていた。人気のある山域なので登山者が多いうえ、湿原の植生や土壌は踏圧にもろい。また雨水が登山道を通り道として周辺の植生を浸食する。登山道が湿原の乾燥化を引き起こしていないか心配になる。

実はここには10年以上前に来たことがある。当時はまだ研究者を志す前で会社員だった。前回と今回を比べられるような記憶はなにひとつ残っていなかった。写真でもあれば良かったのに、当時の私は写真を撮ることが好きではなかった。10数年たてば人は変わるものだ。山の自然は変わらずにいてほしいけれど。