2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

自分の糧

中村修二氏が日亜化学と特許をめぐって争った裁判について記事をホームページで検索していたら、氏にずいぶん批判的なライターがいた。 「青色発光ダイオード開発は日亜化学の若い研究者たちの共同研究の成果」であって、「会社の反対を押し切って自分一人で…

ナカムラマジック

考える力やりぬく力私の方法 著:中村修二 出版:三笠書房"成功はデータではなく、執念でもぎ取るのだ" "他人の論文や参考文献は一切読まず、徹底的に人まねを排除して、自分だけの方法・自分流を貫きとおす" この人の執念はすさまじいものがある。 よく研究…

研究の動機

今日、人と話していて心に残った話題。 研究の動機が「正しいこと」ではなく「面白そうなこと」だと、大変なことが大変ではないし、研究の価値を分かってくれない人に対して腹も立たない。 「正しいこと」というのは、人によって基準が違ったりもする。「正…

花火の花

矢祭町檜山に行った。 お土産屋のおばちゃんに「どんな花が見られますか」と尋ねたら「ピンク色の花火みたいな草」という答え。 花火?なんだろう・・? 歩いていくと"あ、これだ"という花に行き当たった。 ショウジョウバカマ。 花火とはうまくいったものだ…

ベターハーフ

ベター・ハーフ 著:唯川 恵,出版社:集英社,ISBN:4087744523 (2000/01) 3年前に読んでノートに記した感想 「歯車のあわない夫婦の曇天のような低い思い雰囲気の小説。 それでも夫婦を続けていくうちに落ち着きを得ていく。 ベストハーフではなくベターハ…

研究の価値

今日は研究資金獲得のため、上の人と面談した。 相手の専門分野は私とは全く異なる。 専門分野以外の人に自分の研究の価値を理解してもらうことはとても大切だ。 同じ研究者でも分野が違えば分かってもらえないことのほうが多い。 自分の話術と知識と精神力…

フェルマーの最終定理

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで サイモン シン (著), 青木 薫 (翻訳) 出版社: 新潮社,ISBN: 4105393014,(2000/01)どんな研究分野でも様々なドラマがある。350年も証明されなかったフェルマーの最終定理。数学の奥深さ…

荻原健司

荻原健司―栄光と苦悩 著:荻原 次晴,出版社:文春ネスコ,ISBN:4890361618,(2002/07) ノルディックスキーの第一人者である荻原健司の生き様を、一卵性双生児の弟である次晴がつづった本である。私も一卵性双生児だが、私は次晴の心を考えると胸が痛い。一…

異脳流出

「異脳」流出―独創性を殺す日本というシステム 著: 岸 宣仁, 出版社: ダイヤモンド社, ISBN: 4478890153, (2002/01) 日本の研究界のしがらみを浮きぼりにした本だと思う。世界をリードする日本人研究者が研究の場として日本ではなく外国を選ぶという現状。自…