2007-01-01から1年間の記事一覧

共死

相剋の森 熊谷達也「最近自然との共生という言葉をよく耳にしますが、共に生きるという耳あたりがよい部分に胡散臭さとまやかしを感じます。生物は、他の生物を殺すことで生きながらえている。互いに殺しあうのが生物の本質なのです。死を見つめるという部分…

ガリレオ

筑波大新聞を読んでいたら、学生に1番売れている本が「探偵ガリレオ」だったので買って読んでみる。今テレビドラマでも放映されている推理小説だ。視聴率No1となっているだけあって面白かった。科学的トリックを使った怪奇現象を物理学者が解き明かしていく…

ベンチャー

筑波大学はベンチャーの設立にも力をいれている。昨年度の筑波大学発ベンチャーは、全国の国公私立大学のトップで8社。3年連続のトップだそうだ。 というのも筑波大学ではベンチャーを支援する制度があるからだ。産学連携推進プロジェクトが進められており、…

組換え植物

1週間筑波大で行われた分子技術の実習に参加した。 筑波大学は遺伝子組換え研究の先端をいっており、屋外の圃場では遺伝子組換えにより耐塩性が増したユーカリが植わっていた。樹木では国内初の圃場実験だったそうだ。 温室ではミラクリンというタンパク質を…

雷鳥

雷鳥が語りかけるもの 中村 浩志 出版社: 山と溪谷社 (2006/08)高山帯に住む雷鳥は、人を恐れないことから近くで観察できる鳥として登山者に人気がある。しかし、人を恐れないのは日本だけのようだ。著者が外国の雷鳥を調査しに行ったときは、雷鳥がすぐ逃げ…

ふるさと

モニタリングの学習会に出て心に残った言葉。自然の定期健診として行うモニタリングは長く続けることが大切だが、継続させるモチベーションはなんだろうか。学習会の先生は「長く続けられる場所は故郷じゃないだろうか」とおっしゃっていた。確かに、各地に…

ハイマツ

中央アルプス木曽駒ヶ岳へ行った。上はすっかり冬の様相。枯れ野原のなかにハイマツの緑がまだら模様を描いている。ハイマツは冬は雪で守られ、春は早めに雪が融けるところがいいらしい。常緑だから、冬の寒さには弱いだろうし、春は早めに光合成を始めなけ…

肉食

「地球を貪り食う」という肉食の環境負荷について語った映像がある。 http://jp.youtube.com/watch?v=gmNSkdPgxNc肉を生産するのに必要とされる10倍量の植物性タンパク質 化学肥料と農薬づけにされた飼料生産のための広大な畑 牧場や畑のために破壊される熱…

90年

明治神宮の森を散策した。全国各地から奉納された木によって造られた人工林だ。将来の成長した姿や花や実の楽しめる時期を考えて、1本1本どこに植えるか考えつくされて設計されたそうだ。大正4年に工事が始まり大正9年にできたというから、今からほぼ90年前…

チチャモラーダ

ペルーではチチャモラーダというワインのように色鮮やかな飲み物がある。これは紫トウモコロシを水煮し、果実の汁を混ぜたものだ。このチチャモラーダに片栗粉を入れてゼリー状に固めたデザートもある。独特の風味があったが、かなり甘く味付けしてあり、紫…

コカ茶

しばしペルーに行っていた。書きたいことはたくさんあるけど、マチュピチュやナスカの地上絵など有名どころは、情報がたくさんあふれているので、印象に残ったペルーの食べ物のことを。 ペルーでよく飲んだのがコカ茶。乾燥したコカの葉にお湯を注いで飲む。…

根子岳

今日は菅平の根子岳に登った。日本の山には、森林限界に至らない低い標高でも高山性の草原が成立している場所がけっこうある。根子岳も標高2207mという高さだが、一部には高山草原がある。冬の間の強風や雪の多さが森林の成立を妨げているのだろう。日本の高…

氷河地形

週末は山の自然学クラブの講座「木曾駒ケ岳における氷河地形と寒冷地形」に参加した。氷河のおりなす地形美を堪能してきた。過去の歴史と地形や地質から自然をながめる目を学んだ。ちょっとした窪地が断層だったり、小さな盛り上がりが氷河の堆積物がたまっ…

APG植物分類体系

今日はある論文でシオガマギク属がハマウツボ科とされていて「ナンダこの間違い!?ゴマノハグサ科でしょ!」と思ったのだが、私のほうが間違っていた(間違いとは語弊があるが・・・)。 従来の分類は形態による分類体系に基づいていたが、1990年代に登場し…

珍客

1ヶ月ほどチベット高原に行っていた。標高3000-4000mにいたので、日本に帰ってきて夏バテ状態。なので浅間山に逃げた。でもやっぱり日中は暑かった。さすがに朝晩は涼しく10度くらいだったが。 久々に行った浅間山の山小屋で迎えてくれた珍客はハト。山小屋…

ドリアン

ドリアン―果物の王 塚谷裕一 中公新書 ドリアンの香りは、甘い良い香りと、ガス臭いような匂いとの混合でできている。人によって、どちらの匂いにより反応するかが違うらしい。甘い香りに反応する人にとってドリアンは至福の食べ物だが、ガス臭に反応する人…

ユキワリソウとハクサンコザクラ

ユキワリソウを見に至仏山へ。ここにサクラソウ属の植物はユキワリソウ以外にもハクサンコザクラが生育している。見比べるとその派手やかさが全く違う。ハクサンコザクラはユキワリソウよりも花は大きく派手なピンクをしている。ユキワリソウはなんともはか…

出産のような孵化

とうとう女王アリが楽できる日がやってきた.以下は妹の観察日誌. 働きアリが孵化したよ.孵化と言っても、見ている限り、まるっきり他力本願です.女王アリがさなぎのマユに穴を開け、中から働きアリを取り出します.その時点の働きアリは、まだ薄い皮に包…

残雪

週末は中央アルプスへ。かなり雪が残っていて、軽アイゼンをつけヒヤヒヤしながら歩いた。でもおかげで週末にも関わらずほとんど人が登ってこず、静かな山歩きが楽しめた。雪の融けた稜線は、ウラシマツツジ、ミネズオウ、オヤマノエンドウ、イワウメ、ミヤ…

妹が女王アリを飼い始めて1ヶ月ちょっと.子供達はかなり大きくなった.女王アリは飲まず食わず.そして排泄物も出さないそうだ.生きているのに不思議な状態だ.

カラマツ

今日は再び浅間山。見ごろを迎えたユキワリソウ観察を中心に、市主催の自然観察会をやった。手を動かすことをしたいと思って樹木の分布限界の場所でカラマツの侵入調査をやった。浅間山は新しい火山のため、植生が十分に発達していない。そこは年々遷移が進…

開花

先週末は天気が悪かったので、今日はお休みをもらって浅間山に行った。花々ががどんどん咲き始めた。大学を卒業してから週末にしか来られなかったので、平日の静かな山歩きを楽しんだのは本当に久しぶり。今年は5度目の浅間山。他の山にも行きたいのだけど…

出てきた2

こちらも出てきた!アリの卵から幼虫が孵ったそうだ。我が子の誕生をながめている女王アリも胸がジーンとしているだろう。

出てきた

採集した土壌をバットにまきだし、土壌シードバンクからの個体再生を期待して待つこと1ヶ月。望む植物がボチボチ出てきた。胸がじーんとなった。でも、地上個体が減ってからしばらくたつので、やっぱり数が少ないなあ。

7年目

浅間山での調査を始めて今年で7年目に入った。暖冬だったけれど、春が涼しかったため、今年のフェノロジーが7年間で一番遅い。例年だと、5月の最終週よりユキワリソウの花が咲き始めるのに、今年はまだ蕾。ショウジョウバカマとミネズオウが見ごろだった。

産卵2

女王アリは卵を産み足していって、卵は15〜20個くらいになったそうだ。働きアリが出てくるのはあと1ヶ月くらいかかるらしい。女王アリが楽できるのは、まだまだ先なんだね。妹のコメント 女王アリはいつ見ても卵をかかえたまま微動だにしません。 けな…

産卵

妹からアリの近況報告。去年のアリにくらべて観念が早かったようで、早速子育てを始めたそうだ。写真のアリの口もとにある白い塊が卵。卵がかえり幼虫をへて蛹になり、最初の働きアリが出てくるまで女王アリは餌を食べない。幼虫に餌として与えるのは、女王…

ペット

妹がペットを捕まえてきた。それはアリの女王。このアリを容器に入れておくと、そのうち観念して卵を生み出し、コロニーを形成していくそうだ。アリにとって、土とか暗黒とかは必ずしも必要ではないんだなあ。妹は去年もアリを育てていた。子供達を世話する…

研究テーマ

研究テーマのみつけかたのページがとっても参考になった。http://vege1.kan.ynu.ac.jp/comment/theme.html 面白いと思ったのが以下の項目 「ライバル意識を持つと,相手の研究の方向に吸い寄せられてしまうので,持ってはいけない.ひとりで高いレベルをめざ…

芽生え

まきだした土壌から実生が出始めた。でもまだ望む植物は出てきていない。土壌を取ったのが、ちょっと時期的に遅かったのが気になる。でも、もう少し気長にまとう。実生を見ていると土の中の生命力を感じるよ。