核内倍化

変わる植物学広がる植物学
著:塚谷裕一
この本で植物の核内倍化という現象を初めて知った。細胞が細胞周期のときに細胞分裂核分裂もしないまま核だけが高次倍数化する現象だ。それにより2倍体の植物でも、細胞によって核相がばらつく。シロイヌナズナでは、葉の表皮細胞のサイズのばらつきは、個々の細胞の核相とリンクしているそうだ。このような核内倍化は、一気に葉を広げる必要性のある短命な草本性の種で認められる傾向が強いという。
それならば、生育期間の限られた高山ではどうなんだろう。雪解けの遅い場所では、雪解けと同時に植物は一気に展葉する。寿命の長い多年草でも核内倍化が生じているんだろうか?