日本の山小屋
夏休みは相棒のフランスの友人が日本の山をトレッキングしたいとやってきて、共に新穂高へ。あいにくの天気の中、ひたすら急登する笠新道を経て、笠ヶ岳山荘に泊まった。彼女は日本の立派な山小屋に驚きつつ、長い行程に疲れもみせず写真を撮りまくっていた。
私はいつも中央アルプスの山小屋に泊まっているので、北アルプスの山小屋の綺麗さ・サービスの良さに感心した(更衣スペースがあったり乾燥室があったり。そして食事も良い)。北アルプスは色々な登山ルートがあり、登山者も多く、山小屋の競争が激しいためだろう。
彼女の話によると、日本の山小屋の宿泊料はヨーロッパアルプスよりもかなり高いそうだ。日本の山小屋はホテルのように快適に高価になる方向を目指しているのだろうか。
山岳写真データベース
日本山岳会の自然保護委員会との連携で過去に撮影された山岳写真のデータベースが出来た。
http://www.mountain-photo.org/
このDBは過去に撮影されたアナログ写真をアーカイブすることが目的だ。昔から山々を眺めてきた人達の記録を残しておきたいと思い始めて3年以上。ようやく出来た…。
人の住んでいる場所は、人の生活の歴史を物語る昔の写真のアーカイブ化が進められている。人の住んでいない場所でも写真の価値は同じだと思う。写真は調査記録に代わる客観的な記録となりえる。
データベースの作成はスタートで、ようやくこれらの写真を活用した研究を進められる地点に立てた。
涸沢
3連休は夜行で中房温泉に入り、西岳、槍ヶ岳、南岳、北穂高岳、涸沢を通り、上高地へ抜けた。
初日の西岳のテント場では静かな初冬の山並みを満喫した。が、夜は当然のごとく零下で寒くて熟睡できなかった。
翌日は北穂高岳のテントサイト(3000m)を予定していたが、寒さを逃れるために涸沢(2300m)へ下山。上高地からお手軽に入れる涸沢は大混雑が予想されたが、一度有名な紅葉を見ておこうとあえて向かった。が、今年は色づく前に寒さで枯れてしまい、近年最悪の紅葉だったそうだ。まあでもカラフルな紅葉が無くても素晴らしいパノラマビューは人を惹き付けるには十分だろう。
テント場は予想通りの大混雑。今年は天気が良かったことも手伝って連休初日は過去最高のテント数(1200)を記録したとか。私がついた16時にはテント場は埋め尽くされ、条件の悪い場所しか残っていなかった。岩場の隙間に何とかテントを張ったが、下の岩が体にあたり熟睡できなかった。そして朝のトイレは長蛇の列で40-50分待ち。
それでも雲一つない快晴の中、山歩きを堪能した。でも、もう涸沢に行くことは無いだろう。