畏れ慄いて
アメリノートン (著), 藤田 真利子 (翻訳)

外国人が日本をどうとらえているか知りたくて読んでみた本。
1967年に神戸で生まれたベルギー人女性、アメリー・ノ−トンの自伝的小説。彼女が22歳で入社した商事会社で受けた迫害がもとになっている。本の紹介には「主人公アメリーは、優秀な語学力をかわれて、日本の大手商事会社に入社。ところが仕事といえば「お茶くみ」「コピーとり」ばかり。世界が笑い、震撼した、日本のカイシャの生態」と書かれている

自伝といっても小説なので誇張されているのだろうが、一体いつの日本を描いているのかと思う(彼女が22歳ということは1989年だろうが)。私からしたら、日本人はちょんまげを結っている、と書いてあるのと等しかった。
男尊女卑、パワーハラスメント、お局によるねたみ。日本女性が自殺しないのは賞賛に値するとまで書いている。


"世界が笑い"と紹介されているように、文章はユーモアにあふれコミカルで一気に読める。この本はベストセラーとなり色々な言語に訳されている。しかし、この本に書かれていることが広く世界に浸透しているとしたらかなり暗い気分になってしまう。