グローバル30

私のいる大学は留学生割合が比較的多い大学だが、さらにその数を倍増させる「グローバル30」に取り組んでいる。政府の「留学生30万人計画」の一環で、海外の学生が日本に留学しやすい環境を提供する国際化拠点を整えるというものだ。外国人教員数を増やし学部・院ともに英語のみで教育を受けられるシステムを整えること、留学情報を提供する海外拠点を設けることなどが掲げられている。

ちなみに現在1500人程度の留学生を平成25年には倍の3000人に、外国人教員数は86人から160人にするとしている。

この制度のため日本語の授業が無くなり、英語のみになる科目もあるそうだ。その場合、日本人学生・日本人教員にとって学ぶ・教える効率が非常に悪くなる。まずは日本人学生の教育効率を優先させ、母国語できちんと知識体系を構築することが大切だと思う。と同時に、以前海外に住んでいた時、英語ができない劣等感に苦しんだことを思い返すと、英語教育を充実させることは必須だとも思う。

しかし以前読んだ本の一文「国際化の名のもとに、自国の文化さえも矮小化させる傾向にある日本」を思い出してしまった。また、知人の先生は「日本はみにくいアヒルの子だ。綺麗な白鳥なのに(素晴らしい文化を持っているのに)、それに気付いていない。」とおっしゃっていたのが印象的だった。